第4章 死ぬ気弾
入学以来全部赤点,ツナのいるチームは負けるということで普段は、ダメツナと呼ばれているツナ。開き直ったようにそう言った。
「すげーな、その負け犬体質」
「ほっとけよ」
ハンッと鼻を鳴らしたツナ。
「やっとオレの出番だな」
「ん?」
なにやらごそごそしていたリボーンはツナに銃を向ける。
「死ね」
「はっ?...おもちゃだろ」
ツナは馬鹿にしたように笑う。
「いっぺん死んでこい」
「おい...っ。いつまでも年上をからかうなよ!だいたい殺される意味がわかんないよ!」
なおも言い募るリボーンに、ついにツナが怒鳴る。しかし
「死ねばわかる」
その言葉と共にズガンと音がなり、ツナはおでこを撃たれた。死にながらツナは後悔した。
"オレ...死ぬんだな...。これでこの世とお別れだ...。もったいないなぁ。死ぬ気になれば笹川京子に告白できただろうに。死ぬ気で告白すればよかった"
バタっと倒れたツナ。
「キャーー」
「何だ何だ!」
通行人が騒ぎだす。そんな中、ツナからモコモコと煙があがり、ついには。
「復活(リ・ボーン)!!!」
ツナが起き上がったのだ。しかし額に火が燃え上がり、いつものツナとは顔が全然違う。なによりパンツ一枚である。
「オレは笹川京子に死ぬ気で告白する!」
「何?」
「路上パフォーマンス?」
それをみていた通行人がひそひそ話し出す。
「?何でオレ裸なんだ?」
きょろきょろと不思議そうな顔のツナ。
「ええい、なりふりかまってられるか!笹川京子はどこだーー!!」
しかし、ワイルドと言っていいのかそのまま走り出してしまう。ドドドドとすごい勢いだ。
「イッツ、死ぬ気タイム」
曲がり角には、蕎麦の出前のおじさんが原チャリで走っていた。その反対からは死ぬ気のツナが。
「この出前でひと息つけそうだな――」
次の瞬間ドンと出前のおじさんとツナがぶつかり、ツナは崖から落ちてしまう。
「うがっ」
「ひっ、人ひいちまったあ」
その頃優美と京子は仲良く話していた。後から来た剣道部主将の持田先輩という京子と噂のある先輩も交えてだ。そこにツナが持田先輩を突き飛ばして、現れる。
「!」
『え?』
「おっ、偶然発見!」
ツナはそのまま京子を指差して手を差し出す。
「笹川京子!オレと付き合ってください!」