第3章 始まり
鼻ちょうちんを作って眠っているリボーンをツナは無理矢理起こそうとする。
「おい、起きろ!赤ん坊だからって許さないぞ!」
ツナがリボーンを揺らしたため目を覚ましたのか鼻ちょうちんが割れた。
『やめたほうが…』
私が最後まで言う前に、リボーンがツナの制服のネクタイを片手で引っ張るとそのままツナの体は宙を舞い、床に叩き付けられたのだった。あまりの痛さにツナはゴロゴロと転がる。
「いっでーーっ、なんだこのガキー!!!」
「オレに隙はないぞ。本職は殺し屋だからな」
リボーンは、カメレオンのレオンを手に乗せるとそれはみるみるうちに銃に変わる。
「オレの本当の仕事は、お前をマフィアのボスにすることだ」
『え!』
「はぁ?!マフィアだって?!」
私の驚きの声は、さらに大きいツナの声にかき消された。
「オレはある男から、お前を立派なマフィアのボスに教育するよう依頼されてんだ」
私はそこでそれはティモのことかな思った。小さい頃から、ティモ達が何をしているかは知らなかったというか教えてもらえなかったが、今わかった。そうか、ボンゴレはマフィアだったのか。
「もしもーし、頭大丈夫か?」
ツナは、信じられるわけもなくそんなことを言った。
「やり方はオレにまかされてる。一発撃っとくか?」
「なっ、おい!」
リボーンが銃をツナに向けるとツナはアワアワする。
「でも、今じゃない」
さっと銃をツナから外したリボーン。そのときリボーンのお腹が盛大になった。
「優美今度家行くぞ。あばよ」
前半を私に、後半をツナに向けて言いリボーンは出ていってしまった。
「うぉい!なんて奴だ...まぁ...でも次はないだろ。母さんもあんな奴はこりただろーし」
『ツナ?』
「って、優美!あいつと知り合いなのか?」
一人言を言っているツナに話しかけると驚かれて、そう問いかけられた。
『うん、そうだよ。私お腹減っちゃった』
「そういえばオレも」
私が苦笑いすると、ツナも乗ってくれたので下に降りる。そこで奈々さんが声をかけてきてくれた。
「ツナ、ご飯は?優美ちゃんもご飯どうする?」
「いらないよ。外で食うから金ちょーだい」
私はどうすればいいのか迷っていると、ツナはそのまま奈々さんに言葉を続ける。
「それとあの家庭教師だけど…」