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Luce e Concerto di neve【復活】

第10章 Anello


「あ゙ん?このクソガキ生きてるじゃねぇか」

『多少出血してるけど、そのくらいの傷じゃ致命傷にならない。それよりこの子は傷も深いし出血量も多い。急がないと手遅れになる』

「こっちのチビは?」

『外傷は無いから大丈夫だと思う』

「………」



白衣の女が兄ちゃんをベットの上に乗せてシーツで止血する…かと思えば手に付着した血を舐める。



『此処が病院で良かった…スク、一階の手術室からB型の輸血パック取ってきて』

「わーったよ」



と銀髪の男と影が一瞬で消える。白衣の女は白衣とジャケットとスカートを脱ぐと沢山の内ポケットを物色してメスやら注射器やら針やら縫合糸を取り出す。



「あのっ…」

『コレを傷口に塗りなさい。その程度の傷ならこの軟膏で止血は出来るから』



その程度………この傷ってその程度なのか!?





※※※





「ゔぉお゙い!コレで良いの、か…」



と戻ると既にオペを始めてる舞姫。ベットの隅に白衣とジャケットとスカートを広げている。つまり下半身は…



『有難う。そこにかけてくれる?』



半ケツが見えるようなショートパンツと丈の短めのワイシャツ。ガキが見てる前で何て格好してるんだと叫び出しそうになったが広げてある衣類を見て言葉を飲み込む。沢山の内ポケットには必要なモノが沢山仕込んである。



「兄ちゃんは助かるのか!?」

「ゔお゙ぉい!このクソガキぃ!テメェ虫のいい事言ってんじゃ…」

『スク』

「!」



手術中の血で染った手を上げて制される。



「兄ちゃんは…」

『どうかしらね』

「「!」」

『臓器の損傷も激しいし』



珍しく額に汗を浮かべながらオペをする姿からして相当危険なのは理解出来るが…舞姫が手術してるから恐らく助かる。でも何故ガキに対してそんな意地悪を言うのか。



「頼むよ…助けてくれよ。大切な家族なんだ」



とぶつかった時の威勢の良さは何処に行ったのやら、べそをかきだす。



『坊や、人の命を救うのにはそれ相応のモノが必要なのよ』

「お金…?お金は………無い…無いけど必ず稼いで支払う!!」

『………』

「待ってもらえないなら俺の命と交換でいい!!」

『坊やの命にそれだけの価値はあるの?』

「価値は………」

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