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Luce e Concerto di neve【復活】

第8章 Missione critica


『インテリ系だな…暗殺とか出来なさそう』



それが調べた感想だった。アタシが知ってるヴァリアーとはちょっと違うタイプに思える。
幹部総出で人工島で任務か…一体何があったのやら。元ヴァリアーの副隊長が何故、ボンゴレの幹部になったのかは少し気になったけど大した興味はそそられず、タブを閉じて自分の仕事に取り掛かる。
無論、仕事とは昨日の情報収集任務の続き。



-コンコン-



『どうぞ』

「失礼致します」



控えめなノックの後に隊員が医務室に入って来る。まだ新品でピカピカした自室は少し落ち着かない為、基本は医務室に篭りっきりな訳なのだが。幹部は総出で任務に行ったけど部下達は休みなハズ。アタシなんかはペーペーの新入隊員だし基本は医者。休みの日のこんな時間に怪我するなんて有り得ないから医務室なんかに用は無いハズなんだけど。



「邸の周りを警備してた隊員と連絡が取れなくなってしまいまして」



ふと入口の壁にかけてる時計に目をやれば時刻は26時半。幹部の皆が仕事に出てから六時間くらいは経過していた。



『何故アタシに報告するの?』

「…えっ?」

『アタシ、此処じゃ一番下っ端なんだよ?幹部直属の部下さん達も居るからそっちに報告すれば良くない?』

「………あの」

『貴方、誰?』

「チッ…情報通り大した女だ」



情報…ふむ。これは誰から得た情報か聞き出さなくてはならない。



-たんっ-



「っ!?」



素早く距離を詰めて一瞬でオトす。身ぐるみを剥いだ後に棚から紐を出して拘束して立て掛けてた長物を肩に担ぐ。



『安心して。貴方はまだ殺さない』



拘束した侵入者の首根っこを掴んで医務室を出る。





※※※





「かっ消えろ」



ザンザスのその言葉と共に紅蓮の炎に包まれる一人の男。もがき苦しみながら遺言を残す。



「この作戦は…失敗してもっ………もう一つの仕事は…遂行出来る」

一同「?」



紅蓮の炎に包まれながら、その顔を下劣に歪める。



「幹部総出でっ!この任務に当たったのは…間違いだったな!!!これであの女は………胡蝶は元居た籠に還る」

一同「っ!?」

「無駄だ。もう遅い………アジトに向かったのは人工島の倍の数の武装集団だ!!!」



そう叫びながら男は灰となって地面に崩れ落ちた。

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