Luce e Concerto di neve【復活】
第8章 Missione critica
それは情報収集の任務から帰って来た翌日の事だった。情報解析に時間がかかって(未だ完全には解析出来てない)眠りについたのは完全に日が登ってからだった。だけどやけに邸内が騒がしくなって目が覚めたのは昼前。まだ覚醒しきってない頭で部屋を出れば偶然鉢合わせたルッスに担がれて会議室に連行された訳だ。
『幹部総出で任務?』
幹部総出って…実力者がそんなに沢山必要な難しい任務なんだろうか。
「心配しないで舞姫ちゃん!すぐ片付けてすぐ帰って来るから」
『うん分かった。皆気を付けてね』
出発は日が落ちてかららしい。場所はボンゴレが所有する人工島。ってゆーかそんな会議の場にアタシなんかが居ても良かったのだろうか。
「舞姫、留守はテメェに任せる」
『………うん?』
あれ、そんな事を任せられる為にアタシはこの場に連行されたって事だろうか。まぁでも任せられたなら、ちゃんとお留守番するけどさ。
※※※
「戸締りはちゃんとするのよ!」
『心配性だなぁルッスは』
時間が経つのは早く、すっかりと闇夜に包まれた一帯。邸から漏れる明かりと街灯の人工的な明るさで照らされる庭で皆を見送る。
「一応、邸近辺は部下に警備させてるから」
『ふふ、有難う。あ、ザンザスさん』
「………」
『もう大分回復してるけど極力無理は無い様に』
「………」
ふい、と視線を逸らされる。まぁ無言って事は心得てはくれているのだろうと思う。
『じゃあ皆、気を付けていってらっしゃい。なるべく怪我はして帰って来ないでね』
とこんなお見送りの仕方があるだろうか、とは思ったものの健康体が一番だから怪我はして欲しくない。
※※※
人工島マレ・ディアボラ。
嘗て旧イタリア軍が海上防衛の為に設けた人工島で時代の流れと共に役割を終え民間へと売却譲渡された。島の所有権を手にしたボンゴレファミリーは海洋のリゾート地として島を生まれ変わらせようと豪華な屋敷の建設を始めとした様々な開発を行った。
『管理者は…オッタビオ』
ボンゴレの出世著しい若手の幹部…八年前までヴァリアーの副隊長だった男。どうして八年前までなんだろう?そのままずっとヴァリアーの副隊長でも良さそうなのに。何かあったのだろうか。