Luce e Concerto di neve【復活】
第6章 Incubo
「ゔぉお゙い!何がおかしい!」
『スクも任務から帰って来てばかりでしょ?寝なくて大丈夫なの?』
そう言われてデスクの上にあった置時計に目をやると朝五時。そろそろ夜が明けだす時間。隣でパソコンに向かう舞姫も眠いのか小さく欠伸をしながらキーボードを叩く。
「人の事言えねぇだろォ」
『レヴィ達が目覚めるまでは寝ない。だからついでに調べ物』
「調べ物…?さっきの任務についてか?」
『うん。情報収集って張ったり潜入したりって時間かかるでしょ?』
まぁ…確かに。俺的には脅してぶっ殺してしまえば早いとは思うんだが。
『会った瞬間、一瞬で情報を聞き出す方法があるんだけど…それをするにはタイミングとか色々計算して調べなきゃいけないから今のうちにね』
会った瞬間に一瞬で情報を聞き出す方法…脅して殺す以外にそんな方法があるのか。一体どんな方法なんだろうか。
『秘密。誰かに伝授出来るような技じゃ無いから』
「ん゙なっ!?」
『知りたいって顔に書いてある』
「………このっ…!」
最近思うのだが、あどけない顔をしてるくせにコイツは立派な女で俺達よりも何枚も上手って事。
※※※
ヴァリアー内でのアタシの仕事は主に三つ。隊員達の体調管理や病気、怪我の治療をする医者としての仕事。そして多彩な悩みを抱える皆のカウンセリング。って言っても主に相談して来るのは皆の部下さんだけど。
そして三つ目は…
「舞姫、おにぎりおかわり」
「ぶり大根はもうねぇのかァ!?」
「ローストビーフ」
『はいはい』
幹部達の食事の用意。因みにルッスと作ってる。趣味が料理って話に乗っ取りルッスと食事の用意をしてから皆気に入ってくれたのか沢山食べてくれて調理要因ともなった。こうして見ると母親にでもなった様な気分である。
『あ、ザンザスさん!一つお願いが』
「………何だ?」
『情報収集の任務なんだけど一名ほど人員が欲しい』
一同「!?」
『そうだなぁ…ちゃんと一般人に溶け込める様な人がいいなぁ』
「一般人?」
今回の情報収集で狙い所としたタイミングは標的である証券会社の社長が開く社交パーティー。そこで近付いて情報収集をしようと思ってるんだけど、その社交パーティーは男女のペアじゃないと入場出来ない。