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Luce e Concerto di neve【復活】

第3章 Farfalla ammaliante


胡蝶に死なれてしまうのは困る、とマーモンが続ける。



「そうねぇ…ボスを診てもらわなきゃだし。って言う事で手を貸しに行きましょうか」

「面倒臭ぇ…スカウトなんかにこんなに疲労するとは」

「でも胡蝶が手に入ればお釣りで生活出来るレベルだよ」



そうして音も無く屍の山をから三人の姿が消える。





※※※





「んもぅ!無茶苦茶なんだからぁ」

「うるせぇ!今手が離せねぇ」



無線から聞こえて来るのは仲間の声だろう。にしてもオネエ口調…ヴァリアーってオカマもいるんだろうか?



-カチッカチッ-



『あ』

「どうした!?」

『散弾銃と狙撃銃の弾が切れた』

「ちっ…使えねぇ銃器なんか置きやがって」



その車を強奪したのは貴方ですけどね、と思いながら口にはしない。残った銃は機関銃が二丁。これも弾数は少ない。これだけで後どのくらいの敵を蹴散らせるだろうか。



「ゔぉお゙い!胡蝶!」

『何ですか?』

「正面からも来た。挟み撃ちだ」



と正面に向き直ると1kmくらい先から車が走って来る。後ろは勿論追ってが迫ってる。逃げ場は無い………何て事は無い。助手席に座り直して背もたれの位置を正して二丁の機関銃をセットする。



『300m先の脇道に入って』



-ガチャン-



『腕の見せ所よ』

「………面白ぇ!!!」





※※※





「居たわ!あそこよ!って挟み撃ちじゃないのぉ!!!」

「万事休す…」



敵を倒しながら建物を飛び越えて鮫と胡蝶を追って行けば大通で沢山の車が走ってるのが見える。マーモンの言う通り万事休す、かと思えば。



-キキッ-



「「「!」」」



-ガガガガガ-



「…っひゃー…」



追い掛けてられていた車は急ブレーキの音を響かせながら直角に曲がると運転席と助手席の窓から機関銃が乱射され、そのまま脇道に入って行く。待ち伏せしてた車、追い掛けていた車は大きな爆発に巻き込まれる。



「行くわよ!」

「飛び乗るの?」

「当たり前よ!あんな楽しそうなの混ぜてもらわなきゃ損でしょ?」





※※※





『見事な運転捌きね。感心』

「そっちこそ見事な銃捌きだ」



窮地を脱した互いを認め合っていたらガコンと車が一瞬だけ揺れる。かと思えば背後に気配。

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