Luce e Concerto di neve【復活】
第3章 Farfalla ammaliante
「あれは…!」
「ボンゴレ独立暗殺部隊………」
「ヴァリアーの二代目剣帝!」
「スペルビ…スクアーロ………!!!」
剣帝…スペルビ・スクアーロ…この人の名前…?
「胡蝶は俺達ヴァリアーがいただいて行く!」
一同「!?」
『えっ…えぇー!?』
そんな話聞いてない。
※※※
『ちょっと!困ります!』
「喋るな。舌噛むぞ」
『…っ』
あどけない顔をムスッと歪めるとキツく唇を引き結ぶ。
-ジジッ-
「そっちはどうなってる!?」
「順調に片付いてるけど大半は追い掛けて…」
-パァン-
-パリンッ-
「ちっ…」
後方から追い掛けて来る連中に発砲されて後ろのガラスが大破する。脆いぞ高級車ァ!!!
『この車って貴方の?』
「強奪した」
『トランク開けるレバーを押すか引くかして』
「何する気だぁ!?」
『マフィアの車なら武器が仕舞ってあるハズ』
確かにと思ってトランクの鍵を開けると僅かにトランクの蓋が浮く。胡蝶はストールを顔に巻き直して座席を倒して後ろに行くと割れた窓からトランクの蓋を掴むと力任せに破壊する。
-バキャ-
(おいおい…冗談じゃねぇぞぉ…)
『軽機関銃に狙撃銃、散弾銃…種類は豊富だけど弾数が少ないな…』
「扱えるのか?」
『簡単よ!………と同じくらいね』
「何と同じだって!?」
『秘密』
カチッと音を立てて安全装置を外すと狙撃銃を構えて息付く間もなく引き金を引く。こんな状況そんなやり方で命中するのか疑わしかったが車一台、爆炎を上げて他の車も巻き込んでいく。
『よし、腕は訛ってなさそう』
満足気な…でも何処か悲しそうな声だった。
※※※
「ふぅ…あらかた片付いたわね」
「スクアーロは…まだなの?」
屍の山を踏む三人の暗殺者は街の至る所で黒煙を上げる様子を眺め、爆音に耳を傾ける。
「胡蝶とスリル満点で過激なドライブ中なんじゃない?」
「そう言えばどうやって胡蝶見付けたんだろ?」
「さあ?運が良かったんじゃない?スクアーロだし」
「ってゆーか大丈夫なの?俺達が胡蝶をもらうーとか宣言してから他のマフィアが結託してるし大半は追い掛けてったけど」
「スクアーロは別に死んでも良いけど」