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Luce e Concerto di neve【復活】

第3章 Farfalla ammaliante


バタバタと慌ただしく一箇所に集まろうと動き出すマフィア達と手薄になる各マフィアの待機ポイント。



「この期を逃すんじゃねぇぞぉ!」

「煩いよスクアーロ」

「んもう分かってるわよ!」

「これ終わったらどうすんの?」

「…胡蝶と合流する」





※※※





ぐるりと360度を見回すと各々のマフィアの黒服だらけ。雰囲気はピリピリとしているがアタシに対しての敵意は無いらしく武器は向けられてない。



「君が"胡蝶"か?」

『ええ』



ストールを巻いて隠した頭と髪の毛。口元まで覆っているから暑苦しくて篭った声しか出ない。かと言って容易に素顔を晒す訳にはいかない。



「貴方様の力を貸していただけないか?無論それなりの待遇と金額を用意する」

「待て!それは我々が…!」

「「私達だって!」」



-ピリッ…-



各マフィアの代表格が噴水の前まで出て来て言い争いを始める。



『貴方達は私に何を求める?』

一同「?」

『人々を救う医者としてのアタシ?それとも人々を殺す暗殺者としてのアタシ?それとも………人々を籠絡する売女としてのアタシ?』



一歩詰め寄れば一歩後退る。時間稼ぎはそろそろこのくらいで大丈夫だろうか?アタシの存在が知れた以上、此処には居れない。かと言ってまた何処かに所属するのは気乗りしない。殺めるのも籠絡するのも…したくない。



『まぁどっちでも良いんだけどさ。取り敢えず皆さんには…』

「ぎゃあぁぁあ!?」「ぐあっ!?」

一同「!?」



死んでもらう、って続けようとしたら四方八方から断末魔が聞こえて来る。え?何?一体何が起こってるの?



「うわぁぁあ!?避けろ!車が突っ込んで来る!!」



-キキィ-



と鳥肌が立つような音の高いブレーキ音を立てながらアタシの目の前に高級車が停車する。訳が分からなくて突っ立ってると助手席のドアが空いて不思議に思って覗き込むと、ニョキっと伸びて来た手に胸倉を掴まれて引き摺り込まれる。



『きゃあ!?』

「ゔぉお゙ぉ゙お゙い!ぼーっとしてんじゃねぇ!さっさと乗れ」

『え…ちょっと…』



未だに訳が分からないままのアタシを彼は無視してハンドルをきる。そして窓から顔を出して声を張り上げる。



「ゔお゙ぉお゙い!よく聞けクソミソカス共ォ!!」

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