Luce e Concerto di neve【復活】
第3章 Farfalla ammaliante
「あぁ…って何処に行く!?外は危険だと君が言ったんだろう!?」
『アタシは大丈夫。皆さんは事が鎮まるまで此処に居て』
「待て」
『!』
「俺も行く」
走り出そうとしたら銀髪の男性から肩を掴まれる。絡む視線から彼はアタシが何者か検討が付いてる様で、またアタシ自身も彼の着ているコートの胸元のエンブレムを見て彼が何者かに気付く。
『ボンゴレ………独立暗殺部隊ヴァリアー…こっち側の人間だとは気付いてたけど、まさかあのボンゴレ…しかもヴァリアーとは思わなかった』
「俺もお前がこっち側の人間とは気付いていたが…処置を見るまで胡蝶だとは思わなかった」
『処置…』
「明らかに通常じゃ助からない傷を負った人間を救えるのは極一部しか居ねぇ。しかも東洋人の女となれば答えは一つだ」
『はぁ….アタシの平穏もここで終わりか』
※※※
『そうよ、アタシが胡蝶。人々を救う超一流の闇医者であり、何ぴと足りとも寄せ付けない凄腕の殺し屋。まぁ三年ほどブランクあるけど』
自嘲する様に言うと薬局を飛び出る。その後に続くと小さな街は既に屍の山と化していた。そんな様子に胡蝶は苦しそうに顔を歪ませると銃弾を交わしながら裏路地に入り込む。
『貴方の仲間は何人?』
「後三人。それぞれ北西、南西、南東に居る」
『この抗争を止めるにはそれぞれの指揮官を潰すのが手っ取り早い』
「ゔぉお゙お゙い!それが出来たら苦労しねぇぞ!?指揮官の周りには必ず厳重な警備がある」
『ふふ』
「何が可笑しい?」
小さく笑うと冷たく妖艶な視線を此方に向ける。
『アタシと言う最っ高に高級な餌があるでしょ?囮はやるから各マフィアの指揮官達の首は貴方達が取ってよ』
そう言い残して一瞬で姿と気配が消える。
-ジジ…-
「………作戦を伝える」
※※※
それからものの数分。街全体に放送が流れる。
"あーテストテスト…うん、大丈夫そう。えー…破壊活動をしている諸君に告ぐ。我が名は胡蝶"
-ザワッ-
"私を探して居るのだろう?私は中央の噴水広場に居る。今直ぐに抗争をやめ、こちらに来るといい。話を聞いてやろう。但し…これ以上の被害を出したら貴様等全員を私が殺す"
「抗争をやめろ!」
「中央の噴水広場だ!」