第10章 僅かな変化~身体と、時と、心~
「信長様、私からお話があるのですが良いですか?」
「なんだ?」
「実は・・・」
「あなたの子を宿したみたいです・・・。」
「真か!」
「はい。」
「いつ気づいたのだ。」
「んー、顕如を倒す直前位に気づきました。」
「ちゃんと家康さんに見てもらってますから、、、」
「それで、いつごろ産まれるのだ。」
「皐月の終わりから睦月の始まりに掛けてくらいです」
ガバっー
「良くやった!」
「信長様・・・?」
鬼の目にも涙というが、信長は産まれて初めてに近い位涙を流し、歌恋の懐妊を喜んだ。
「少し待っていろ。」
そう言っておもむろに立ち上がって、信長は部屋から出ていってしまった。