第10章 僅かな変化~身体と、時と、心~
野営地につき、本格的な戦が始まってから一月半以上の時が経った。
1度は顕如に近づき、あと少しの所で顕如は部下を盾にして逃げた。
そのため、1度はそれぞれの城へと戻ろうとしたが、光秀が再度顕如一派のあじとをつかみ、そのまま総攻撃を仕掛けていた。
その頃、歌恋の体調にも変化が現れていた。
夏でもないのに食欲わかず、身体のだるさを感じていたが、それを表に出すことは無く、いつも通りに炊き出し、夜になったら負傷した兵の手当てなどと過ごしていた。
本能寺の変からもうすぐ半年が経とうとする頃だった。