第8章 通じ合った2人が願う事。※R18
(そう言えば佐助くん来ないな・・・。ちゃんと現代に戻らない事を話さないと!)
そう思っていると
―コンコン―
(あっ、佐助くんだ!)
「どうぞ」
忍びの姿の佐助がシュッと音を立てずに降りてくる
「やぁ、歌恋さん、久しぶりだね。」
「うん、そうだね!」
最近忙しかったのと、安土の警備が強化されてなかなか入ることが出来なかったこと、部屋に来ても返事が無いからどうしたのかと心配していたと話した。
「実はね…」
佐助に信長と恋人同士になり、今は天守閣にいると話した。
「今日はたまたま昼から軍議があって、それまでここで待つように言われてるから戻ってきたんだ。」
「そうだったんだね。今日は君の返事と、俺から話をしなければならない事があるんだ。」
「うん…」
「でももうあの時の返事は決まってるみたいだね。」
「私、信長様のそばにいたいの。ずっと、ここにいることに決めたの。だから現代へはもう帰らない。」
「そうか。」
「俺は嬉しいよ。現代の仲間がこの戦国時代にもいてくれるなら。」
「うん。私も、佐助くんがいて心強いよ。」
「それと、佐助くんからの話ってなに?」
「あぁ。その話なんだが、実は近々大きな戦が起きるかもしれないんだ。」
「えっ?」
佐助の話いわく、どことは言えないが、大きな戦が起きること。
敵味方になるかも今ははっきりしないこと。
歴史が変わった今、自分達の知らない戦いが起こると教えてくれた。
「歌恋さん、君は安全な場所で待っていた方がいい。」
「佐助くんは…その戦に行くの?」
「あぁ、俺はどうしてもでなければならないんだ。」
「そう…なんだ…」
「大丈夫だよ…ね?」
心配そうに佐助を見つめて尋ねる。
「どうなるかわからないけど、きっとまた会えるさ!」
部屋に誰か近づいてくる音がしたため、佐助はまた天井裏へと戻っていった。