第8章 通じ合った2人が願う事。※R18
信長と愛し愛される関係となり、一ヶ月弱。あれからしばらくして新たな戦が起きるかもしれないとのことで、信長は忙しく政務をこなし、天守に戻ってくるのは夜遅く、朝も早くから秀吉が呼びに来て歌恋はすれ違う事が多かった。
「んっ・・・信長様…?」
「まだ朝早い。もう少し眠っていろ」
「はい…。」
チュっ。
そう言って朝天守を出る前に必ず声をかけて、口付けをしてから行くようにしてくれる信長。
その優しさがあるからと寂しさをそこまで感じる事はなかった。
「歌恋様、お目覚めでいらっしゃいますか?」
「うん。起きてるよ、」
「失礼致します。」
三成がそっと天守の襖をあけ、歌恋を朝餉が出来たからと呼びに来る。
「おはよう、三成くん!」
「おはようございます。歌恋様。」
「毎日呼びに来てくれて本当ありがとう。」
「いえいえ、このような役を仰せつからなければ、寝食忘れて書物を読むのに集中してしまいますから。」
エンジェルスマイルで歌恋を見つめながら広間へと向かう。
(信長様と一緒に寝るようになってからは秀吉さんか、三成君が必ず朝餉の準備が出来たって教えてくれるんだよね…なんか不思議な光景だな…。)
そんな事を1人で思いながら三成と広間へ向かう。
「信長様と、秀吉様も今朝は一緒に朝餉を召し上がられるとのことですよ。良かったですね、歌恋様」
「本当に?」
嬉しさのあまり、歌恋の周りに花が咲いたようにぱっと明るくなる。
そして広間へ付き、朝餉を食べていると・・・