第4章 動き始めた気持ち、揺れる恋心~
何もなければ…だった。
が・・・・・
三成の元に家臣の1人が血相を変えて来る。
その内容は【歌恋が倒れ、容態が思わしくない…】と。
「そうですか…私はすぐに信長様達の所へ参ります。どうするか決まったら秀吉様にお伝え出来ますか?」
三成も冷静ではいられず険しい表情で信長や家康や政宗達の元へいく。
「信長様、安土城より報せがあり、歌恋が倒れたそうです。あまり容態は思わしくないとの事です…」
「真か?!三成。」
「本当か?!」
信長、家康、政宗が声を揃えて言う。
「はい。詳しいことは分かりませんが、高熱もあり、今は秀吉様が側でついているとのことです。」
「今すぐ城へ戻る。」信長は衣紋に掛けていた羽織を着て、馬を用意するように指示をだす。
「三成、歌恋は熱のせいで倒れたの。」馬に乗る前に、家康が三成にきいてきた。
「報告によると、暑さのため体力が弱っているところに高熱も重なり倒れたと聞いてます。」
いつも冷静そうに見える三成が、ここまで険しい表情をしているのを目の当たりにした家康は三成に
「信長様と先に俺は戻る。そう伝えて。」
「政宗、三成、後は頼んだぞ」
信長と家康の2人は先に安土へ戻る事にし、兵士達を政宗と三成に任せ馬を走らせた。