第4章 動き始めた気持ち、揺れる恋心~
それからしばらくして、安土で暮らすようになってから一月を越えて季節は夏になっていた。
織田軍の領土の中で小さな戦が勃発し、それを収めるために信長、家康、政宗、三成が行く事になり、歌恋はしばらくの間、秀吉と城で留守を預かっていた。
(信長様達が行ってから10日。秀吉さんが言うには戦自体はもちろん信長様達が勝ち、今はこちらに向かって帰る道中とのこと。)
お針子の仕事もひとまずは落ち着いたからやる事無いしなあ。
(そういえば最近あんまり食欲無いなぁ。この時期苦手なんだよね…。)
この所3日程、暑い日が続いて寝苦しさもあり食欲が落ちていた。
秀吉が心配すると行けないから部屋で食べると言ってお膳を自分の、部屋へ運んだが、ほとんど手をつけずにいた。