第26章 信長様生誕祭~指令・サプライズパーティーを遂行せよ!~
《信長目線》
朝目覚めた時に歌恋が居ないことで少し驚いたが、まさかこんな企画をしているとはな……。
夫婦になり10年以上が経ち、毎年様々なことを考え頑張る姿がこんなにも愛おしいとはな……
さっきもあまりにも一生懸命に話す姿が可愛らしくたまらず口付けをしたが、一瞬驚いた顔もしていたが、すっかり慣れたようですぐに受け入れおった。
少しつまらんと思うが、口付けの際に急に見せるあの“女”の表情はいくつになっても美しいと思う。
普段は母の表情がほとんどで、なかなか二人きりになるのもないが、あの“女”に変わる瞬間、そして俺にしか見せないあの表情は俺だけのものだ。
他のヤツには見せてはやらん。
そんな独占欲が10年経っても沸くとか……
ふっ、俺も人間臭くなったものだな……
尾張のうつけだの第六天魔王だの血も涙もないだの言われたはずだがな……。
さて、この後どんな表情を、どんな“さぷらいず”を見せてくれるのか。
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時間にしてほんの数分。
時は夕刻。少し陽の当たり方が陰り始める頃……
しばらくして少し離れた所からパチパチパチと花火のような音が微かに聞こえ初めた。