第26章 信長様生誕祭~指令・サプライズパーティーを遂行せよ!~
「あぁ、ここはなんだ?」
いつもの安土城の庭とは思えない変わりように不思議がる信長。
「そのまま中へとお進みください。」
恭しく頭を下げたまま右手で道案内をするように促し、進んで行くと・・・
『せーの!』
『信長様、お誕生日おめでとうございます!』
パーン!!
軽い何かが破裂する音と一瞬の白煙が視界を覆うい、それが晴れると信長の視界には両サイドに、秀吉と同じようなタキシードに着替えた武将達とが出迎えた。
そしてその中央の奥からはハロウィンの時に使ったウェディングドレスをアレンジしAラインのロングドレスに、所々に信長の瞳と同じ赤い糸で花柄の刺繍が施され、姿の歌恋と、同じ生地で作られたワンピースに着替えた舞桜と天音、武将達と同じようなタキシード姿の結人と時陽が出てきた。
「信長様、お誕生日おめでとうございます。」
「『お父様!、父上、お誕生日おめでとうございます!』」
「今日は一日私のわがままに付き合って下さりありがとうございます。」
歌恋が1歩前に出て、今回の趣旨を話し始めた。
「なるほどな・・・。そういうことか・・・。宴会の主賓に秘密でことを進めるという趣向は、中々に面白かった」
「はい、私達もここまで秘密裏に進めるのは大変でしたけど楽しかったですよ。」
信長の前に歌恋が信長に微笑みながら手を差し出すと、その上にそっと信長大きな手が重ねられ、そのまま歌恋の腰に回された。
子ども達も、子ども達同士で手を繋ぎ今夜の主会場へと促すように進んで行った。