第24章 トリックオアトリート〜魔王が本物の魔王になった?!
それから瞬く間に時は過ぎて・・・10月下旬の頃。
歌恋「うん!出来上がり。」
デザイン画を歌恋が描き、それを安土城と春日山城の針子と葉月と歌恋で作り、春日山からは信玄と、安土からは政宗がそれぞれ当日の料理担当、それ以外の仕事はくじ引きにより、子ども達のお菓子の調達は幸村と家康、秀吉と佐助と三成で飾り付けをする事に。それぞれ城の主達と言えば・・・
謙信「天音!お前には日ノ本で最高に上手い梅干しと、最高級の着物や玩具を用意しておくぞ!」
佐助「謙信様、天音ちゃんに梅干しはまだ早いかと・・・、それに玩具ははろうぃんでは挙げません。」
信長「舞桜、天音、結人、最高級の金平糖をくれてやる。一人部屋も用意させる!」
歌恋「ふふふ・・・、信長様、それでははろうぃんでは無くてクリスマスになってしまいますよ!」
信長「謙信なんかに大切な娘はやらん!これ位して当たり前だ!」
・・・と、ハロウィンなんだかクリスマスなんだか・・・プレゼント合戦になりかねない様子。
二人には当日に仮装するものは秘密にし、基本的には子ども達が『トリックオアトリート』の合言葉を言ったら用意されたお菓子を配るだけ。その後は料理担当が作った南瓜の料理で宴をする。だけのはずだった・・・
ハロウィン当日。
会場は安土城からは少し離れた場所にある織田家縁の場所。中央にある庭を囲むように広い敷地いくつかの屋敷。
今は旅館として貸し出していて、老夫婦が切り盛りしている。
メイン会場、大広間にて。
お昼頃、安土、春日山の武将達が一同に揃っている。
佐助「良いですか、皆さん、ルールは決められた場所を子ども達が見つけ出し、合言葉を言うとお菓子を貰える。
但し、屋敷は幾つもありますが、どこの屋敷とは書いてませんので与えれたヒントを元に場所を自分達で探しだして貰います。」
信長「天下布武を成し遂げた俺の子ども達ならそんなの直ぐに見つけ出して来るだろう。」
信長が自信たっぷりに言い放つと・・・
謙信「天音なら俺の事を直ぐに見つけ出してくる。お前(信長)の事よりも先にな。」
秀吉「なんだと!謙信、幾ら何でもそれは絶対にありえない!」
今にも斬りかかりそうな二人を佐助と三成が止めに入り、佐助が話を続けた。