第23章 安土城の夏休み~in温泉
秀吉さん!」
「何そんな狐につままれたような顔してるんだ?」
「えっ?そお・・・かな?たまには、葉月さんの事も甘やかしてあげてね!」
信長「歌恋、何をしている。早くこっちへ来い。」
上座で肘掛けにもたれ掛かりながら1人お酒を呑む信長が歌恋を呼び、返事をしながら歌恋は信長の元へ向かった。
その日は夜遅くまでその宴は続いた。
一足先に部屋へと戻った信長と歌恋はつかの間の夫婦水入らずの時間を過ごしていた。
「信長様?」
「どうした?」
二人で部屋に付いている縁側で、歌恋は信長にもたれ掛かりながら月を眺め、この時間がものすごく幸せに感じていた。
「いえ・・・、なんだかこうして二人で月を見るのも久しぶりだなと思って・・・」
「時が止まったみたいですね・・・」
「そうだな。俺はいつでもお前を甘やかしてやりたいと思っているがな・・・」
信長はそう言うと、歌恋をぐっと自分の方へと引き寄せ、歌恋は信長の膝の上に倒れひざ枕の体勢になった。
(信長様っ・・・近い・・・。こういう顔の時の信長様本当にかっこよくて、何年経っても慣れないな・・・。)
「んっ・・・。」
二人で見つめあっていると信長が先に歌恋に口付けをした。
信長の口付けに応えるように下から手を信長の頬にあて、自分からも唇を信長に押し付けた。
押し付けてきたのを合図に歌恋の唇を割り舌を入れ絡ませる。
「はぁ・・・っ」
息をするのも忘れそうな程の口付けを交わし、舌を絡ませ、それだけで歌恋は蕩けそうな程身体が熱を帯びてきたのが分かった…