第3章 武将達のそれぞれの思い…と久しぶりの再会
〈佐助目線〉
あの時に一緒にワームホールでタイムスリップした歌恋さんはどうしているだろう。
自分は何故か謙信様のいる春日山城に無事に戻ることができ、幸村からは俺が居なかった1ヶ月、謙信様を止めるものが居ないから大変だったと。
俺の主君はあの上杉謙信。4年前に初めてタイムスリップしたときに、歴史上あの日に死ぬはずだった謙信様を助け、歴史が変わった。
そして行く宛のない俺を謙信様は忍びとしてそばに置いてくれている。
彼女もどこかの家や武将達の側に居られるようになっていれば…と思う。
ここは乱世。基本的にはどこで戦があってもおかしくない時代。
ましてや歌恋さんは女。
そして一瞬で人を惹きつける魅了ある女性。
変な連中に絡まれたりしてなければいいが…。
どうにかして探さなきゃ。
「歌恋さん。どうか無事でいてくれ…。」
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佐助はまさか自分の主の敵である信長に、安土の武将達のそばにいるなんて、思いもしなかった。