第22章 歴史は繋がれていく~新しい生命と日常~
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「・・・・・・の・・・ぶ・・・な・・・がさ・・・ま」
歌恋が目を覚まし、信長の顔を見て安心したかのようにふわっと笑った。
「歌恋・・・・・・・・・」
「わぁ?」
信長初め、その場にいる皆が一旦栓をされ止まっていた涙が一気に溢れ、目を覚ました事を喜んだ。
家康「よかった・・・・・・・・・」
普段凛々しい姿の大の男が皆を流して喜び、抱き合っていた。
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それからしばらくして、家康が診察を行い、身体に触ると行けないからと信長と二人きりにしてくれた。
「信長様・・・・・・」
「なんだ・・・。」
男泣きしていた顔はさすがの信長でも目は腫れ、ほぼも少し赤らんでいた。その顔を見られないようにと信長は自分の膝に歌恋を寝かせた。
「そろそろお顔を見せてください…」
「だめだ。」
「どんなお姿でも私は嫌いになったりしませんよ?」
「だめだ。お前がまた眠るまでこうしている。それより体調の異変に本当に気づかなかったのか?」
「はい・・・、ちょっと風邪引いたかな?位にしか・・・」
「ちょっと風邪引いたかなが大事になったな・・・」
「そうですね・・・、ありがとうございます。助けてくださって。」
歌恋は顔が見れない分、頭を乗せている膝に手を置きつぶやいた。
「当たり前だ。妻を守るのは夫の役目。それだけだ。」
「はい・・・。」
「もう少し眠っていろ。そしたら時期に政宗が食事を持ってくるだろう。」
「分かりました。私が眠るまで側にいてくださいね?」
「もちろんだ。」
そのまま歌恋は信長の温もりを感じながら夢の中へと落ちていった。