第22章 歴史は繋がれていく~新しい生命と日常~
その光景を目撃していたのは光秀。
「やはり出るところに出たか…。お館様にしらせなくてはな。」
(あの神月家は恐ろしい一家だ。。。)
一方城下へ出かけていた信長達が戻ってきた。
秀吉が出迎えと同時に信長に耳打ちする
「やはりな。わかった。引き続き今まで通りにしろ。」
「御意」
「どうかなさったのですか?」
歌恋が心配そうな顔で信長を見上げた。
「何でもない。お前は俺の側にいれば良い。」
「(よく分からないけど・・・)分かりました。私はどこへも行きませんよ。」
「あっ、お母様だけお父様にくっついてずるい!」
「天音もとうさまにくっつくー!」
「ちちうえ!結人も!」
(必ず歌恋と子ども達を守る。誰にも傷つけさせん。)
信長はその夜歌恋と子ども達が寝た後寝付けずにいた。
「信長様。そろそろあの女が動きだします。」
光秀が襖越しに言った。
「わかった。」
翌朝、朝1番で千姫は信長がいる広間に向かった。
「信長様、父より話は伺いました。私は信長様が抱いてくださり子を宿すまでここを出るつもりはありません。」
「私のどこが不満なのですか?少なくともあの女よりも私の方が若くて、信長様の妻として申し分ない教養は身につけております。」
「貴様のそのような態度が俺はきにくわんのだ。人の妻を侮辱するのであれば即刻今のここで首をはねてやるぞ。」
「そんなのあんまりですわ!昔から貴方様をお慕い申してきたのをご存知なのに・・・」
「貴様、これ以上俺の前にいるのなら牢に入れるぞ。さまもなくば斬るぞ。」
お菊「千姫様・・・、ここは一度引きましょう。」
お淋「そうです。このままではますます状況は悪くなります。」
千姫は二人に言われ仕方なく引き、その日のうちに父親が迎えに来て、屋敷へと戻された。
「信長様、娘が大変失礼いたしました。この件は追って連絡させていただきます。」
(覚えて起きなさい。私をここまで怒らせたら怖いんだから。)
嵐のように去っていた千姫。
その後しばらくして千姫が婿を取ったと手紙が来た。