第22章 歴史は繋がれていく~新しい生命と日常~
その日の夜、初めて千姫も含めた夕餉をとり、何事も無く終わった。
信長は一切千姫には興味を持たず、上座の自分のいつもの場所に座り、手酌で酒を飲みながら子ども達の様子を優しく見守り、時々歌恋にお酒を注いでもらうと、2人で見つめ合うなど千姫には面白くないところばかりをみせつけられた。
「何なの?あの女、信長様と見つめ合ったりして・・・!」
「全くです!千姫様には一切触らせないようにするなんて・・・!」
お菊が懐からあるものを取り出した。
「千姫様、屋敷の薬師様に頂いた新作二つあるのですが、試してみませんか?」
「今度はどのような効果があるの?」
「はい、それが・・・・・・・・・」
「それは、ちょっと面白そうではありませんか?千姫様。」
お淋が千姫に早く試したいと訴える。
「そうね・・・、でも最近護衛が着くようになって下手に近づけないのよ。」
さすがに千姫もそこは気づいていたらしく、その晩三人で次の作戦を考えていた。