第22章 歴史は繋がれていく~新しい生命と日常~
着替えを済ませ、少し化粧をしてから千姫の部屋へと向かった。
この時、千姫達の黒い黒い思惑にひきづりこまれているとは知らず…
千姫の部屋の前に着くと千姫の女中“お菊”が座って待っていた。
「お待ちしておりました」
その一言を言うと部屋へと通された。
「歌恋様、急なお誘いにも関わらず来て頂けて光栄ですわ」
白々しいくらいに歓迎の雰囲気を出し、茶室を部屋の一角に設けそこへと促された。
「こちらこそ、お招き頂き嬉しいです。」
「今日は堅苦しい作法ではなく、軽い感じで過ごしていただければいいですから。」
そう言って千姫は目の前でお茶をたてはじめた。
お茶を立て始める前までとは一気に雰囲気が代わり、キリッとした空気に包まれた。
(わぁ・・・なんかこういうの見るとお姫様なんだなぁって感じる・・・。)
「どうぞ」
さ差し出されたお茶は泡も細かく、温度もちょうど良く歌恋は全てを飲み干した。
「結構なお手前で」
ただ、最後の方で舌に違和感を感じたが気のせいだと思うことにした。
その後しばらく何気ない会話をし、子ども達が戻る頃になり
「そろそろ部屋へ戻りますね。子ども達も帰ってくるので、」
「それは寂しいですね…またいらしてください。」
千姫の部屋を出た後、歌恋は少し時間があるからと書庫へ行った。
書庫へ入り、探し物をしていると・・・