第22章 歴史は繋がれていく~新しい生命と日常~
千姫が来てから2日目の夜、初めて歌恋に千姫が紹介された。
「えっ?今の話し本当なの?」
秀吉から濁されつつも千姫が来た事を聞き、歌恋の心は穏やかではなかった。
とにかく、千姫の歓迎の宴をするから出てほしいと言われ子ども達と一緒に宴に参加した。
信長の隣の席に座ると千姫が立ち上がり挨拶をした。
「はじめまして。神月千姫と申します。以後お見知り置きを。」
(よく良く顔を見ずに挨拶したけど、奥方様本当に私よりも上なの?ちょっと私から見ても確かに美人だわ。)
信長の家臣達が話してるのを聞いた。
家臣1「しかし、信長様本当に妾とるのだろうか・・・。」
家臣2「本当にだ。あんなに美しく可愛らしい歌恋様がいるのに…」
家臣3「馬鹿いえ。信長様は歌恋様に夢中だ。じゃなきゃ子どもだってできないだろう。」
家臣1「そうだよな…。舞桜様の時も、天音様、結人様の時もお産に立ち会うくらいだからな…」
(へぇ、そんなに美しい方なら見てみたいわ。でも私の方が良くなるに決まってるわ)
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(でも大丈夫。若くて私の方が良くなるようにすればいいのよ。他の男にでも抱かれてしまえばきっと愛想尽かすでしょ。)
挨拶し終わり、三指たて頭を下げると歌恋から声を掛けられた。
「はじめまして。千姫様。私は歌恋と言います。隣にいるのが娘の舞桜と、双子の天音と結人です。」
子ども達もそれぞれ挨拶をし、信長は「よく出来た。」と褒め上機嫌だった。
「昨日いらしてたと知らず挨拶が遅れてごめんなさい。仲良くしてくださいね!」
千姫はそう言われ一瞬とまどったが、直ぐに自分の席へと戻った。