第3章 武将達のそれぞれの思い…と久しぶりの再会
(はぁー。あれだけおばあ様に言われて、顔に出さないようにしてたのに…)
(でも、信長様って結構?いい人みたいだな…。私みたいな素性のわからない人間の事をこうやって世話をしてくれるなんて…。)
(お世話といっても信長様は命令してるだけだけど…)
部屋に戻り、羽織を掛け、家康さんの所に行かなきゃならないことを思い出した。
「朝餉がおわった後で怪我の状態見せに来なよ」
「えっ?あっ、はい。」
傷を受けて2日。
深くないとは言え、刀傷は残りやすいもの。
傷が化膿しないように、残らないようにと薬を丁寧に塗って包帯をまきなおしてくれる。
言ってる言葉は素っ気ないけど、何故か薬を塗っている時の仕草や、表情はとっても優しかった。
(家康さんってツンデレなのかな?、んーなんか違う。)
とりあえず今日も家康さんの所に行ってから、お針子のお仕事の様子を見させて貰おうと思い、部屋を後にした。