第20章 夏の思い出~浴衣姿の二人の秘め事~※R18
馬をしばらく走らせ、一旦川の辺で休憩をはさむ。
朝餉も食べずに出掛ける為、政宗がおむすびを作ってくれていた。
まだ日が昇ってそんなに経って無い時間。
朝陽に照らされて川はキラキラと光っていた。
「わぁー、信長様見てください!川が朝陽に当たって綺麗ですね!」
「政宗が作ってくれたおむすびも美味しい!」
まるで少女のようにはしゃぐ歌恋の事を優しい眼差しで見守っていた。
「おむすびを食べ終わったら直ぐにまた馬を走らせる。」
「はいっ。」
その後すぐに出立した二人。
信長にはどうしても見せたかった場所があった。
この時期にしか咲かない花、そして陽が高くなると閉じてしまう花、その花を愛する者と2人で見ることが出来ればその2人は永遠の愛で結ばれるという花。
その年によって色も変わり、咲かない年もあるとか・・・
そんな話を佐助から聞き、きっと歌恋なら喜ぶだろうと。
そんな花に頼らずとも俺と歌恋の愛は変わることは無いがな・・・と思いながら馬を走らせていた。