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イケメン戦国~あなたに恋して~

第19章 番外編~秀吉の恋模様~


葉月「秀吉様にそう思って頂ける信長様が羨ましい…」

そう言った葉月の顔は俯いてよく見えないが、ほんのり頬が赤みを帯びていたように見えた。

秀吉「葉月・・・」
二人はとりあえず御茶屋を出て市を歩きながら再び沈黙が訪れた。

(このままだとこれが渡せないな・・・歌恋にも「秀吉さんなら大丈夫だよ!しかも、ちゃんとプレゼントも用意して、そのままを伝えれば大丈夫だよ!頑張ってね!」と応援されるし・・・)


夕焼け眩しい夕刻、二人はゆっくりと歩き橋の上で綺麗な夕焼けを見た。


葉月「綺麗な夕焼けですね…。」


秀吉「そうだな…、」
秀吉は夕焼けを見つめる葉月の横顔を見つめながら、懐から小包を出した。

秀吉「なぁ、葉月・・・、これ・・・お前に似合うと思って。着物の礼も兼ねて用意したんだ・・・」


葉月「秀吉様・・・、そんな礼だなんて・・・、御茶屋に連れて行って下さった事で充分です……、」
秀吉「俺がそうしたいんだ・・・、受け取って貰えるか・・・?」

そう言って秀吉が取り出したのは小さな巾着。その中には耳飾りが入っていた。

巾着は小花柄の可愛らしい生地で作られ、その巾着は秀吉の手作りだった。
歌恋と城下に買い物に出かけた後、小さな巾着を作ることになり、出産までの間の僅かな期間で作ったのだった。

葉月「この巾着はまさか・・・」
秀吉「あぁ、葉月みたいに上手くは出来ないが、教えて貰って作ってみたんだ。」
(まぁ歌恋に最後の仕上げを頼んだら名前の刺繍をしてくれたから俺はほとんど型を作っただけだが…)

葉月「しかも、これ、私の名前が刺繍されてますね!」
秀吉「まぁ俺はそこまで出来ないから、信長様の奥方様が仕上げをやってくれた時に一緒に入れてくれたんだ。」

葉月「わざわざ奥方様が?」

秀吉「あぁ、歌恋、つまり信長様の奥方様は葉月と同じように縫い物が上手いんだ。」

葉月「そうなんですね・・・。でも嬉しいです。秀吉様がわざわざ作って下さったんですもの・・・」


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