第19章 番外編~秀吉の恋模様~
秀吉の中で葉月の存在は少しずつ変わり始めて、音羽屋に行くのが楽しみになっていた。
軍議の後いやに機嫌の良い秀吉に家康が声を掛けた。
家康「秀吉さん、なんか機嫌良いですね。最近音羽屋にもよく行くみたいだし。なんかあったんですか?」
秀吉「そうか?俺は至って今まで通りだぞ?、音羽屋へは祝言で着る着物を頼んでいるからそれでよく行くんだからな。」
家康「へぇ~、まぁいいや。でも秀吉さんが機嫌良いとなんか気味悪いです。」
秀吉「なんだと?」
そんなやり取りをしながら家康とは城の門の前で別れ音羽屋へ向かった。
卯月の終わりごろ。ようやく歌恋も戻り正式に祝言が決まり、慌ただしい日々を過ごし、音羽屋へも毎日のようにいっていた。
吉「これは秀吉様、もうすぐ信長様の祝言でお忙しいのに・・・、着物全て出来ておりますのでご確認ください。」
いつもの奥の部屋ではなく、吉右衛門の屋敷の部屋へと通され、織田信長の晴れ着一式、秀吉、政宗、光秀、家康、三成の祝言用の着物が衣桁に掛けられていた、