第18章 新たな生命の誕生~幸せな日常~
〈秀吉視点〉
今日だけで、お館様に挨拶に来たのは8組。
わざわざ自分の娘、息子を一緒に連れてくるものもいた。
あわよくば、お館様亡き後に歌恋を自分の子どもを・・・と思う者。
側室で良いからとわざわざ娘を連れてくるもの。
さすがにお館様の苛立ちも頂点に近かった。
夜。
久しぶりに広間で皆が集まって夕餉を食べた。
お館様の妻になっても歌恋は下座の一番端に座り、
『みんなが一番見える場所はここだから、このままでいいよ、』って。
よく一番見える場所で食べていた歌恋はすかさずお館様に声を掛けた。
『信長様・・・?』
やはり一番側にいて見てるからだろうか、すぐに気付いた。