第13章 叶わぬ思い~離れていてもあなたを愛しています~京都編
ダイニングへ行き、久しぶりに3人で食事をとる。
年末年始でお店自体は休みだが、お得意さんだったりに頼まれている品物を渡しに行かなきゃならない。
本当は忙しいはずの二人。自分の為に時間を作ってくれているのが申し訳なく、思った。
「ねぇ、おじい、様・・・、おばあ様。」
「どうした、歌恋」
「お店忙しいでしょ?私なら大丈夫だから・・・、お客さん周りとかあるだろうし。」
「何言ってるの。可愛い孫が帰ってきてくれたんだから一緒に居たいと思うのは当たり前でしょ?ねぇ。」
祖母が、祖父に話をふった。
「そうだぞ。それにお客さん周りならもう終わってる。」
「えっ?」
「おじい様ったらね、年末年始にもし、歌恋が帰ってきても大丈夫なようにする!とか言って、26日までに周り終えたのよ。」
「何で・・・、私が帰って来るって知ってたの?」
「歌恋は毎年この時期はここで過ごす。だから今年こそはゆっくりしようと思っただけだよ。」
「おじい様・・・、おばあ様・・・、」
「ただ、一件だけ、今日指定の所があってな…、おばあ様と一緒にいてくれるか。明日はゆっくり出来るから。」
「うん!」
「さぁ、ご飯食べたら病院行って、その後気分転換に買い物でも、行きましょ!」
そう言って話す祖母はなんだか楽しそうだった。
新しいショッピングモールが出来て、そこのぜんざいが美味しい事や、そのショッピングモールの中にうちのお店が入ったことなどを病院へ行く道中教えてくれた。