第13章 叶わぬ思い~離れていてもあなたを愛しています~京都編
しんしんと降り積もる雪を見ながら、信長との会話を思い出す
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「あっ!雪!、信長様見てください!雪が降ってますよ!」
「あぁ、今日は一段と冷えていたからな。」
「懐かしいなぁ。」
「そんなに雪が珍しいか?」
「はい、京都にいた時は毎年庭に積もった雪で雪合戦したり、雪だるま作ったりして遊んでました!」
「でも、京都の家を出てからは、あまり積もらない所に住んでいたので、つい思い出すんです。」
「その雪合戦や雪だるま、面白そうだな。子どもが産まれたら一緒にやってやる!」
「本当ですか?」
「あぁ。」
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「雪だるま見せたかったな…」
歌恋の頬に涙が一滴つたった。
「歌恋・・・」
可愛い孫の為にどうすることも出来ない歯がゆさを噛み締めながらも、出来ることはどんなことでもしてあげたい。
それが例え、この子が本当に望む事で無くても・・・。