第13章 叶わぬ思い~離れていてもあなたを愛しています~京都編
〈歌恋視点〉
夢を見た・・・
信長様と子ども(多分1、2歳位の小さな男の子)が安土城の中庭で遊んで居る・・・。
(信長様がとっても優しい顔をしている・・・)
信長様が子どもを抱っこして呼んでいる・・・、行かなきゃ!
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そうして目を覚ますと安土城では無い天井が見えた。
電気があり、明るくてまぶしい位。
(あっ、ここは…【祖父母の家】だ・・・)
祖父「歌恋?」
祖母「歌恋、歌恋!」
ふと目線を横に向けると、大好きな祖父母が私の手を握って心配そうに見つめていた。
「おじい、さま・・・、おばあ、さま・・・」
僅かな声で呼ぶと涙を流して2人は抱きしめてくれた。
「よかった・・・、目を覚ましてくれて・・・」
「本当に・・・、無事でよかった・・・」
おじい様が泣いてるのは見たことあったけど、おばあ様が泣いてるのは初めて見た。
ただ、私は二人が泣き止むのを朧気な意識の中で待っていた…。