第2章 500年前の乱世と500年後の出会い
「家康、丁度いい所に来た。こいつ歌恋の手当てをしてくれ。」
「秀吉さん、いきなり何なんですか?この女の手当てだなんて」
「だれだ?この女。おっよくよく見るといい女じゃないかー」
「俺は伊達政宗だ。お前何で信長様の傍に?」
「まさか、お前が信長様の命を…」
「だったら手当てしろなんて言わないですよ。光秀さん」
3人は来る早々、歌恋を見て話し始めた。
(何この人達…。と言うか、距離が…、距離が近すぎる!)
(とりあえず自己紹介しておこう…)
「はじめまして。姫宮 歌恋と申します。」
「歌恋様は信長様を火の手上がる本能寺から救って頂いた命の恩人です。信長様の名によりこれから安土ですごすことになります。」
三成が3人に向かって話をはじめた。
「へぇー、こいつが信長様の命の恩人かぁ。」
「お前、褒美狙いか?それとも信長様のご寵愛を受けたいが為に仕組んだのか…」
(えっ?信長様のご寵愛?何それ…)
「何でも良いけど、手当てしろってあんた、何したの?」
かったるそうに家康が歌恋に話しかける。
「えっ?あぁ、ちょっとした傷が出来たみたいで…。でもこのくらい水で洗っておけば大丈夫ですから。」
(なんかこの人すごいめんどくさそうな顔で見てるな…。手当てしろって言ってたけど、医者なの?でも徳川家康って確か江戸時代築いた人だから医師ではないか…。)
と1人でブツブツ言っていると…
「これ、刀傷だね。きっと信長様の命を狙う奴らにでもやられたんでしょ。あんた、見るからに弱そうだし。」
「そこまで本当の事言わなくても…!」
どこから出てきたのかなんかの薬を塗って包帯を巻かれて、あっという間に手当ては終わっていた。
「はい。終わり。傷はそんなに深いものではないけど、斬り方が下手なやつの斬り方だからしばらくは足も手も激しく動かさないように。」
「あっ、ありがとうございます!すごいですね!家康さん!」