第11章 叶わぬ思い~離れていてもあなたを愛しています~安土編
何度も快楽に溺れたその夜から数日後、信長に佐助から聞いた事をそのまま伝えた。
「それは真か・・・。」
「はい。恐らくそうだと佐助君は教えてくれました。」
「本当は遠くへいき、離れた方がいいとも言ってましたが、私は逃げも隠れもしたくないです。」
涙が溢れる歌恋を優しく抱きしめる信長。
「お前はどこへもやらん。お前と腹の子は俺の子だ。俺が守る。」
「信長様・・・。その佐助という忍びをここへ連れてきて、話しを聞かせろ。」
信長は秀吉に春日山城にいる謙信の忍【佐助】を安土城へと来るように手配をさせた。
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そして、それから3日後、佐助が安土城へと正式な入口から入り広間へと通されてきた。
「前置きは良い。佐助、歌恋の話しは本当なのか。」
「はい。恐らくそうだと。」
「それで、そのワームホールとやらが現れるのはいつごろだ。」
「俺の予想が正しければ恐らく3日後。信長様が本能寺で襲われてから半年後の予測です。」
「3日後とは・・・」
その場に居合わせていた秀吉以下武将達が声を揃えた。
佐助は今までに起きた出来事を推測し、信長を助け、歴史を変えてしまった歌恋に対して何らかの力が働き、ワームホールを出現させてしまうだろうと。
「それで、歌恋はどうするつもりだ。」
秀吉が口を開いた。
「私はみんながいいと言ってくれるなら信長様やみんなの側に居たい。もし、遠くへ逃げても現代に戻されて、それでここに戻ってこれなかったら後悔するから。」
「それなら俺達が全力でお前を守る!だから、お前はいつも通りに過ごせ。」
政宗がそういうと、他の武将達も賛同し、佐助は3日後まで安土に滞在することになった。