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王女様に祝福を【FFIX】

第5章 風車小屋に隠された秘密〜ダリ村〜



しかし、そんな彼らに水をさす輩が一人。
 
例の如くスタイナーだ。

 
「ええい! 黙って聞いておれば勝手なことを次から次へと! 姫さま、このような者の言葉、信用してはなりませんぞ! 魔の森のように、いつまた危険にさらされるやもしれませぬ!」
 
 
常日頃から鬱憤が溜まりに溜まっているんだろうね。
 
スタイナーはこちらに向きなおると、彼もまた、ダガーへ城に帰るよう促す文句を言い放った。
 

「何があったのかは存じませんが、自分と共に城へお戻り下さい!」
 
 
ダガーが口を開く前に、ジタンの言葉が飛び出る。

 
「魔の森でダガーをすぐに助けなかったこと、まったくオレらしくなかったぜ! だけど、もう迷わない。ダガーはオレがつれていく!」
 
「思い上がりもはなはだしい! その役目はこのスタイナーが!! 今も昔も、これからも……!」
 
「じゃあ、どうやって城に戻るつもりなんだ!?」
 
「そっ、それはこれから考えて……」
 
 
あーあー、この二人はすぐに言い合いを始めるんだから。
 
本当に相性悪いんだね。
 
彼らの口論の題材となっているダガー本人は苦笑いするしかない。
 
まあ二人ともダガーのことを思って言ってるんだろうけどね。
 
だから二人を責めることはできないけど……。

 
「く〜〜〜〜か〜〜〜〜」
 
 
すでに寝息を立てているビビに視線が集まった。

 
「ビビ殿……」
 
「疲れてたからな……」
 
 
二人の肩から力が抜ける。
 

「なのに、おっさんがウダウダ言い出すから」
 
「なにっ!!」
 
「オレ達も寝ようか」
 
 
ジタンにそう言われると、思い出したように身体の疲れがどっとやってきてあくびがでる。
 
ダガーがベッドへと寝転がり目を閉じると、私はすぐに眠りについた。





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