第14章 仲間になるために〜コンデヤ・パタ〜
ジタンside.
レイナってなーんか、気になるんだよなあ。
出自が神秘のベールに包まれているのもそうだけど、ここに来るまでの彼女の様子もその理由の内に含まれていると思う。
戦闘では、さりげないフォローがうまい。
ちょうど痒いところに手が届くというか。
なくても困らないけど、ここであったらいいなぁと思ったタイミングでサポートしてくれることが多い。
パーティーでの旅に慣れてるからなのかな、と思えば見る物全てが新鮮であるように彼女は瞳を輝かせているし。
途中で挟む休憩でも、テキパキと皆に水を配ったり誰よりも動いていて……人にすごく気を遣える子なんだろうな。
それで無理をしすぎて倒れちゃったってわけか。
また倒れたら心配だし、無理しないようにこれからはもっと気にかけてあげないとな。
クジャから逃げてきたって聞いたときは、クジャと似た容姿も相まって、あいつの仲間なんじゃないかって疑ったりもしたけど。
レイナは何かを企てているように見えないし、そんな器用さを持ち合わせているようにも見えない。
オレ達はすでにレイナのことを、仲間としてかなり信頼していた。
レイナにも、もっとオレ達のことを信頼していってほしいと思う。
向こう側に行かせてもらえないか確認したら、オレもレイナの様子を見に宿屋に戻るかな。
そんなことを考え、オレはこれからのことに思いを巡らせた。