第14章 仲間になるために〜コンデヤ・パタ〜
「確か、向こう側への道は、ドワーフの人たちが通してくれないみたいだったよ」
「露店の方の道も双子のドワーフが見張ってて通れないアル」
「う~ん……ひとまずはその通行止めの所に行ってみよう」
私がこれから渡る谷の深さに慄いていると、淡々と今後の方針が決まっていったようだ。
あれ……この話の流れは、もしかして休憩、ない?
じりじり、じりじり。
強い陽射しに焼かれて、全身から汗が流れる。
話はまとまり、入り口へと向かう皆。
どうしよう。
皆に休憩しない? って言ってみようかな……。
でも、ここで休憩を挟んだら、旅が遅れちゃうかな……。
じりじり、じりじり。
この大陸は太陽の陽射しが強い。
だからここに来るまで歩いてきた地面も、砂漠一歩手前くらいまで土が乾いていて、地割れが起きている箇所も多々あったくらい。
建物の入り口に向かう皆の背中が、熱した空気のせいか、陽炎のように揺らぐ。
ゆらゆら、ゆらり。
あれ? 揺れて見えるのは、私が揺れてるせい?
ああ、皆が行っちゃう。
私も行かなきゃ。
でもこの根っこ、渡るの、こわい、な……。
揺れがいっそう大きくなったと思うと、私はばたりとその場に倒れた。