• テキストサイズ

王女様に祝福を【FFIX】

第14章 仲間になるために〜コンデヤ・パタ〜



「確か、向こう側への道は、ドワーフの人たちが通してくれないみたいだったよ」

「露店の方の道も双子のドワーフが見張ってて通れないアル」

「う~ん……ひとまずはその通行止めの所に行ってみよう」


私がこれから渡る谷の深さに慄いていると、淡々と今後の方針が決まっていったようだ。

あれ……この話の流れは、もしかして休憩、ない?


じりじり、じりじり。

強い陽射しに焼かれて、全身から汗が流れる。


話はまとまり、入り口へと向かう皆。

どうしよう。

皆に休憩しない? って言ってみようかな……。

でも、ここで休憩を挟んだら、旅が遅れちゃうかな……。


じりじり、じりじり。


この大陸は太陽の陽射しが強い。

だからここに来るまで歩いてきた地面も、砂漠一歩手前くらいまで土が乾いていて、地割れが起きている箇所も多々あったくらい。


建物の入り口に向かう皆の背中が、熱した空気のせいか、陽炎のように揺らぐ。


ゆらゆら、ゆらり。

あれ? 揺れて見えるのは、私が揺れてるせい?


ああ、皆が行っちゃう。

私も行かなきゃ。

でもこの根っこ、渡るの、こわい、な……。


揺れがいっそう大きくなったと思うと、私はばたりとその場に倒れた。

/ 389ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp