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王女様に祝福を【FFIX】

第14章 仲間になるために〜コンデヤ・パタ〜



黒魔導士の村というのは、森のずいぶんと奥まった場所にあったらしく。

村を出発してからも、私達はかなりの時間森の中を歩くことになった。


村が特殊な魔法に覆われているというのは本当だったみたいで。

村にはモンスターなんて一切出なかったのに、村を出たとたんにフクロウのようなモンスターに襲われた。


皆の旅についていくのに、一番心配していた戦闘。

私のようなお荷物が一人増えたところでどうってことないんだなあ、と戦闘中に考えられるくらいには皆の戦闘力が高かった。

これまで4人で旅をしてきただけあってチームワークも悪くないけど、何といっても一人一人の力が並外れて高い。


ユウとサウスもすごく強いなあと思ってたけど、皆の方がずっとずっと強い。

ただぼーっと見ているだけでも正直やっていけそうだけど、このままだと本当に皆のお荷物になってしまいそうだったので。

邪魔にならない程度に練習がてら私も黒魔法や白魔法で援護をしていると、ジタンに驚いたように声をかけられた。


「黒魔法も白魔法も使えるなんて、すごいなレイナ!」

「両方ともビビとダガーにはかなわないけどね」


そんな返答をすると、ジタンが「そんなことないぜ!」なんてお世辞を言ってくれる。

そう……かな?

えへへ、そうかな?

すぐに調子に乗ってしまうのは私の悪い癖だ。


でも私の魔法なんかよりも二人の魔法の方が圧倒的にすごいのは本当で。

スピードや威力もそうだけど、戦闘中のとっさの判断能力が私とは格段に違う。

今まで相当な数のモンスターと戦ってきたんだろうなあ、と想像してしまう。


彼らの戦闘スタイルとしては、ジタンが基本的に前衛としてモンスターに対峙して、隙ができたタイミングでビビの黒魔法で大ダメージを与える。

誰かが傷ついたらダガーがケアルを行って、コック姿のクイナは自由奔放に戦う、といった感じ。


そうそう、驚いたことが一つあって。

普通人は剣や杖などで戦うと思うんだけど、驚いたことにクイナは巨大なフォーク状の武器で戦っている。

そして、倒したモンスターをその場で早業で調理して食べたりしている。

調理するのも食べるのも早業すぎてほとんどの場合良く見えないけど、その長い舌できのこのようなモンスターを一飲みしてしまったときは目を疑った。

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