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王女様に祝福を【FFIX】

第7章 交差する思い〜リンドブルム〜




ダガーから聞くとオルベルタさんとは顔なじみらしく、彼女は少し話をしたそうにしていた。

申し訳ない。
 

オルベルタさんの後にくっついてしばらく城内を歩いていくと、私達は籠のような乗り物に案内された。

全員乗ったのを確認して、端に設置された機械をオルベルタさんがいじると籠は垂直に上りだしたので、これはエレベーターのようなものなのだとわかった。
 

オルベルタさんの説明いわく、このリフトはリンドブルム城の三つの層をつなぐ乗り物らしい。
 

最下層と呼ばれるのは、“霧”の下に出られる港と裏門へつながる一番下の層。

昔は今ほど霧が濃くなかったらしいけど、現在は霧が出て危険なため、封鎖中。
 

次に中層。

私達がカーゴシップを降りた場所がそれにあたる。

この層からは、エアキャブという乗り物で城下町へ出ることもできるらしく、ちょっと気になる。
 

そして今私達が向かっているのが、最上層。

この層は大公殿下がいるため、特別な許可がなければ上がることはできないらしい。
 

一通りオルベルタさんの話を聞いてみると、一般の人の入場が現在許されているのは、中層のみのようだ。

 
そういえば、ダガーは大公殿下に会ったことはあるのかな。

 
『ええ、最後に会ったのはけっこう昔になるけれどね』
 
 
えっと……ダガーのお父さんの、親友だったんだよね?
 

『そうね。少し変わったところもあるけれど、いつも一歩先のことをお考えになって、頼りになるお方よ……大公殿下は、わたしの話を聞いてくださるのかしら?』
 
 
ダガーは不安に思っているみたいだけど、彼女の話から推測するに、その大公殿下さんはきっと彼女の助けになってくれるんじゃないかと思う。
 
ダガーがそこまで信用しているのだから、きっとそうだ。


「間もなく最上層に着きます」
 
 


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