• テキストサイズ

【うたの☆プリンスさまっ♪】あなたの全てが好きだから

第1章 輝いている彼


 美雪は涙目になりながら、Twitterでグッズの代行をしてくれる人を探している。私は美雪以外で、そこまで親しいカルナイファンの友達がいないから、何もできずに列が進むのを待つしかできない。

(それにしても……)

 ここに来ている人たちはQUARTET NIGHTの4人のことが大好きで、好きな人たちに会うために、あるいはグッズを買うために、わざわざ休日の朝まだ早い時間にここまで来て、手間なのに列に並んで待っている……そんなこと……。

(本当に好きじゃないとできないよね……)

 最終的には自分のためなのかもしれないが……誰かのために、こんなに一途になれるくらい好きで、グッズを買うのに朝早く起きて必死になって並んで、ライブに行くためにわざわざCDを買って、抽選結果をドキドキしながら待って……彼らは、とても幸せだと思う。

「桜!」

 そんなことを考えていると、隣で絶望を感じながらも一縷の望みに賭けて、必死に代行を探していた美雪が声を掛けて来た。その声はとても明るく、顔も嬉しそうに笑っている。

「どうしたの?」

「Twitterで繋がっている友達が代理で買ってくれるって! 列も動き始めて、もうすぐ買えるからいいよって言ってくれた!」
 
/ 70ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp