第3章 雪解け
「やっぱり俺、優しくて可愛くて面白くて研究も出来て、あー・・・とにかく素敵な香苗さんが大好きです。」
「このタイミングで告白ってどうなのよ?」
「これだけ本音を言い合えてる今だからですよ。」
「さっきは泣きじゃくって忘れてとか言ってたじゃん。」
「ぎゃーやめてください。恥ずかしい。黒歴史。」
「あとあたしの事嫌いって言ったとこじゃん。」
「嫌なところも含めて愛してるとか言いません?」
「あー、そんな言葉あったね。」
「本音でぶつかってもやっぱり香苗さんの事が好きなんです。むしろもっと好きになった。」
「こんな汚い女なのに?」
「自分の悪いところを理解してるのって大切な事でしょう?」
「あー、言いたい事は分かる。」
「弱さを知ってるから優しい香苗さんを尊敬してますし、だからこそ大好きです。」
「照れるわー。」
「まぁもちろん悪いところは直して欲しいですけど。」
「了解であります。」
「俺も悪いところ直します。」
「うん。お互い頑張ろう。」
少しの沈黙が流れた。
「好きです。付き合ってください。」