第3章 雪解け
俺のした事は簡単に許される事じゃない。
香苗さんがした事も簡単に許せる事じゃない。
何よりも、香苗さんの心の傷は深く暗い。
それでも香苗さんは俺と真剣に向き合ってくれた。
一緒に幸せになってくれる事を考えてくれた。
今度香苗さんが間違った道に走りそうになったら、手を引いて元の道に戻してやる。
また本音を溜め込んじゃったら、酒でも酌み交わしながらいくらでも聞いてあげる。
ストーカーみたいに理不尽な事件に遭遇したら、俺がすぐさま駆けつけて守ってあげるんだから。
あ、それから。
たとえ香苗さんが他の男を好きになったとしても、後輩として祝福してあげますからね。
本音を言えばすぐにでも隣に来て欲しいけど。
とりあえず今のところは、仲良しな先輩と後輩。