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怠惰症候群
第2章 極寒
自分も確かに同じような事をしたかもしれない。
それでも自分はあの時、香苗さんが好きだと思ってやったつもりだ。
愛していない人に抱かれる?
愛してない人を抱く?
あの時香苗さんは、俺をその程度の男だと見ていた?
軽蔑される事は覚悟していたはずだ。
なのに実際にそんな風に言われてしまうと、耳を塞ぎたくなって仕方ない。
混乱する啓太の様子を見て、香苗は鼻で笑った。
「あんた、セックスと愛は同義だとでも思ってるの?」
啓太は足下の床が崩れたような気がした。
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