• テキストサイズ

rain of fondness【黒バス/ナッシュ】

第2章 rain of fondness2



「・・ッ・・・、ナッシュ・・」


初めて見る、自分には新鮮過ぎたナッシュがそこにいる。


耳にする歓声と罵声の入り混じり、立て続けに見ていたコートの中は、良し悪しはあれどパフォーマンスの連続だった。


袖を通す黒いユニホームは、彼の白い肌によく似合う。

足元のシューズも、同じ黒色のものを履いていることを初めて知った。




「・・・・・」




名無しがコートに到着したのは、ティップオフからは随分と過ぎた頃だった。

デジタル設備の整っていた掲示板が示していたのは、もうそろそろ、終わりが迫っているであろう時間。

スコアを見れば、ナッシュのユニホームに記されていたチームと同じ名が圧勝を刻んでおり、それはタイムアップの瞬間まで覆ることはなかった。


時折、卑劣に思えるプレイをメンバーそれぞれが顕示していても、名無しにはそれが心地好く思え、つくづく自分は、芯から捻じ曲がってしまっていたのだなと感じる。


完全にナッシュに染められていた所為だ・・・そしてそれが、今では当たり前になっていたのだから、恐ろしいったらなかった。


二週間。

触れられていない身体が、心の底からナッシュを渇望していた。


/ 349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp