第11章 rain of fondnessⅤ-2

ナッシュの声が一瞬、ひときわ低みを帯びたそれに聞こえる。
が、本人はいたって普通・・・むしろ捉え方次第では、興奮を隠しきれずに上擦ってさえいるように思えた。
それは嬉々としてたまらなかった表れの果てだろう・・。

これから名無しをどうこうしようと企んでいた矢先、自分から望まれて、好きにされたいと口にした彼女の言葉に、ナッシュは熱情を抑えられなかった。


「ハハ・・・ッ・・黙って待ってりゃあ、いつもみてえに死ぬほど舐め回して・・アンアン言わせてやったのによ・・っ」

「ナッシュ・・・んん！・・む・・・、ァ・・ふ、・・・っ」

「ちゅ――・・ちゅ・・・ン・・、・・・ハァ・・」


ナッシュは名無しに回された腕を掴むと、いとも簡単に擦り寄られた彼女の身体を剥がし、今度は自分がベッドに背をつけた。
当然名無しも巻き込みながら跨らせ、下着の中心に自分の膝を宛がわせる。

衣一枚、下着一枚が噛んでいても、ぐりぐりとされればもどかしい感触があったことは否めない。
名無しは頬を持たれてナッシュにキスをされると、触れ合っていた互いの胸は自分の乳首が、静まりを経て再びぴんと勃ったのを感じ取った。




「やれよ」

「っ・・・え・・？」

「おまえがされてえことを・・・オレにやってみせろ。・・・そうすりゃあそのまま返してやる」

「？！・・ッ・・・そんな・・こと、でき・・・」

「何でもするんだろう？そら・・・オレはいつも、どうやっておまえの服を脱がしてる？どうやっておまえの好きなところにキスして、舐めて・・イカせてやってる？」

「ナッシュ・・・っ、んん・・・」

「ん・・。・・・ベルトも外せねえか？・・・おまえのこの舌は飾りじゃねえよなァ？」

「・・ふ、ぁ・・・ッ」

「――オレだって・・・散々コレにたまらなくさせられてるんだぜ・・・名無し」

「ッ・・――」