rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第11章 rain of fondnessⅤ-2
「っ・・・ん・・ぁ・・」
「・・・ん」
「!あ・・それ・・、ナッシュ・・・ッ、・・や・・ほんとにもう・・・吸・・」
ナッシュは自分もトップスを脱ぐと、それをベッドの隣下へ投げ捨て、上肢を名無しの肌に擦り付けるようにして彼女を抱き締めた。
下にはまだ手を付けないままだったゆえに、ベルトの金具が彼女の腹部に触れれば、一瞬冷ややかな感触が迸る。
約束を破るかのように、名無しの首筋に再度唇を宛がうと、ナッシュは自分が付けられたのと同じ部位をきゅっと吸い、そこを赤く染め上げた。
隠れるかどうかは、名無しのその日毎の髪型次第だろう。
きつく窄めた際の嫌がる仕草は、彼の高揚感をたまらなく煽った。
「はぁ・・、あん・・・、あ・・」
刻まれたのは、首筋やうなじ近く、肩にデコルテに腕、胸元や腹部と様々だった。
最後に会った日にされたことよりも当然しるしは現在の方が顕著であり、名無しは、その緩やかな快楽にさえ息急いた。
完全に物足りないと感じてしまったのは、ちょうど足を掴まれ、腿を吸われた時だっただろうか。
舐められれば身体が跳ねあがる程気持ちが好い・・・そんな箇所にさえ触れられるのは、舌ではなく、窄めた唇だけだった。
名無しは次第にナッシュの愛撫が欲しくてたまらず、何度もシーツに自身のつま先を擦り付けながら、ひくひくと全身を震わせる。
そしてもう、どうすればナッシュが動いてくれるかを学習していた脳が、自ずと彼女の口を開かせた。
「ナッシュ・・・」
「ん・・・」
「こんな・・・も・・・ッ、がまんできないよ・・」
「ガマンしろ・・・どうした・・?そんな・・・フフ、泣きそうな声出しやが・・」
「できない・・っ・・、ナッシュ・・」
「!・・・名無し・・」
「・・て、・・・いっぱい・・お願い・・・。何でもする・・・から・・――」
「・・・!」