• テキストサイズ

rain of fondness【黒バス/ナッシュ】

第9章 rain of fondnessⅣ




共用のスペースに戻ると、そこには既にシャワーを終えたナッシュが立っていた。

携帯に触れながら自分を待っていた様子だった彼は、当然ながらもう着替えを済ませており、久々に目にする私服姿には、悔しいかな胸が高鳴った。


腹が立つほど長いのはすらりとした足。

半袖ゆえ、ラフなシャツの裾から見えていた墨。

ほどよく嵩高い長身はバランスが整いすぎていて、名無しはこのとき、ナッシュのことを見入りすぎないよう意識した。


これ以上からかわれるのはごめんだ・・・それに、我に返って改めて、この建物から立ち去りたいとも思っていた。


塗り替えられた思い出ができても、塗り替えられる、その前の記憶も残る場所には変わりなかったから――。



/ 349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp