rain of fondness【黒バス/ナッシュ】
第9章 rain of fondnessⅣ
「・・・・・」
何度も何度も絶頂に昇り、その脈と芯は焦れながら復活を遂げられた。
下半身はじんわりと痛みを抱えていたけれど、それは凌辱の所為というよりは、長い時間をかけナッシュに制圧されていたからだった。
抜いてと懇願しても、当然叶うわけもない。
まるで惚れた弱みでも握られたかのように、自分に出来ないことを盾に、彼は口角を上げて幾度も名無しを挑発した。
そんな牽制にさえ、感じるのはもう愛情だけだ・・・惚れた弱みが満更でもないことを実感させられる。
享楽と愉悦が身も心も満たして、抱き締められるナッシュの腕を振り払うことなど、名無しにできるわけがなかった。
嫌と言うほどキスをして、唇を離しても、またキスをする。
ぐっしょりと濡れた、ナッシュの服に感じる汗の匂いに、少しは自分の存在も擦り込められただろうか・・・などと思い耽れば、膣の中ではまた彼がドクドクと打ち震えていた。
「・・・っ・・」
どれくらい時間が経っていたかなど、もう時計を見なければ分からない。
それでも、どうせ夜が来たところで、名無しはナッシュの傍から離れる気など毛頭なかった。
そしてナッシュもまた、彼女を帰す気などさらさらなかった。